看護婦のメンタルヘルスに関する調査

　本調査第1報^3）において神経症圏の割合が最も高かった看護婦に焦点を当て，結果の再分析を行なうとともに，彼らのストレッサーとしての職場環境要因について若干の文献的考察を行なった。看護婦には過度に要求される生産性，それ相応に評価されない業務内容，長時間で不規則な勤務体制等の対人専門職に共通する要因に加え，医師との適切なパートナーシップの困難性，高度なME機器のモニタリングや処方箋のチェック，介護業務までもカバーする煩雑で不明瞭な役割分担や自立性を欠く仕事内容患者・家族との濃密な接触，患者の生死や苦痛への関わりや，不安・恐れ・怒り・抑うつといった患者の否定的感情への巻き込まれなど，彼らのメンタルヘルスの保持・増進にとって厳しい状況があることが推察された。