焦点 ヘルスプロモーションに関する研究
人々のなかへ—バングラデシュでの体験から
泊 美奈子
1
,
谷敷 時子
2
1前:青年海外協力隊
2八千代市保健センター
pp.211-219
発行日 1997年6月15日
Published Date 1997/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900397
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はじめに
日本の国際化に伴い,保健医療分野でも国際的見地からの問題がクローズアップされ,海外での保健活動に関心を持つ人が多くなってきている。私たちは「青年海外協力隊*」として最貧国の1つであるバングラデシュで,1990年から2〜3年間(泊は1990〜1993年,谷敷は1989〜1991年)結核予防活動に携わった。帰国してから5年近く経過した今,帰国直後には見えなかったことも客観的にとらえることができるようになってきた。
海外の,特に「発展途上国」と呼ばれる国の保健医療活動はどのようなものであるか,医療水準の高い日本とは比べものにならないだろうことは想像していた。しかし,それは現実には想像以上で,実際に現地に足を踏み入れて,予想外の出来事に数多く遭遇した。
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