綜説
臨床研究におけるボディ・イメージ概念の成り立ちに関する歴史的検討
藤崎 郁
1
1神戸市看護大学
キーワード:
body-image
,
body-image disturbance
,
self-concept
,
Body-Cathexis Scale
,
self-esteem
Keyword:
body-image
,
body-image disturbance
,
self-concept
,
Body-Cathexis Scale
,
self-esteem
pp.149-160
発行日 1996年4月15日
Published Date 1996/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900339
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はじめに
ボディ・イメージという言葉は,これまでさまざまな領域において独自の意味合いで用いられてきており,その概念の成り立ちは非常に複雑である1,2)。1973年,【ボディ・イメージの障害Body-image disturbance】が全米看護診断分類会議(現北米看護診断分類会議)によって看護診断ラベルの1つとして採択されて以来3,4),「ボディ・イメージ」は看護学における重要概念として急速に定着してきた。
しかし,とはいうものの,看護学領域におけるボディ・イメージ研究はここ20〜30年の短い歴史しかなく,また内容的にも,他領域で培われたそれぞれの概念や研究手法を部分的に借用したり踏襲したりしながら積み上げられてきたものであって,その過程の中で,看護学がそれらの1つひとつを十分に吟味し議論してきたとは言えない面も多分にある。
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