焦点 看護管理と情報テクノロジー
解説
看護情報システムの開発経過と看護情報学教育への展開
水流 聡子
1
1広島大学医学部(公衆衛生学)
pp.361-367
発行日 1995年10月15日
Published Date 1995/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900313
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はじめに
本稿では,これまでに開発・使用されてきた看護情報システムについて概観し,看護領域における情報システム整備の方向性について提言を行なう。
近年,さまざまな情報システムが我々の生活の中に浸透し始めたが,先行の他の情報システムに比べ,医療分野の情報システム(医療情報システム)の開発・導入は遅れていた。医療情報システムの中の1つに「病院情報システム」があるが,臨床へのシステム導入が本格化したのはここ10年くらいのことと言える。初期には医事会計におけるレセプト処理の自動化が最優先の課題であったが,徐々に病院内の業務単位(検査・薬剤・給食など)毎にサブシステムが開発・導入されていき,病院情報システムとしての形を実現してきた。この過程で病院内における看護情報システムの必要性が認識され,システムエンジニアと看護職員との共同作業により,病院毎に開発・導入されていった。
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