特集 新しい時代の看護と情報
新しい時代の看護と情報システム
宇都 由美子
1
1鹿児島大学医学部附属病院医療情報部
pp.1066-1068
発行日 1990年11月1日
Published Date 1990/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900252
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医療,看護における高度情報化時代の到来
今より1世紀ほど前,イギリスのフローレンス・ナイチンゲールは,看護を婦人の専門的職業として位置づけ,近代看護の礎を築いた.それから今日まで看護の本質は変わっていないが,社会の発展・成熟,あるいは医学・医療の著しい進歩に伴って,看護の内容や領域も急速に変化してきた.
最近では,高度情報化社会を背景として,医療の世界においても医療情報システムの開発が推進され,コンピュータが診療現場に進出,定着するようになった.医師のみならず私たち看護婦(婦と士がいるが,本稿では婦で統一した)もコンピュータに向かい,キーボードを操作しながら情報の入出力を行なうようになっている.“白衣の天使”というイメージが今でもなお根強く定着している職業集団において,コンピュータという最新テクノロジーが駆使されているという現実に,私たち自身も隔世の感を禁じえないというところが正直な感想である.
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