焦点 Grounded Theory Approach
解説
看護研究へのGrounded Theoryの応用
村瀬 智子
1
,
樋口 康子
1
1日本赤十字看護大学
pp.268-282
発行日 1990年7月15日
Published Date 1990/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900253
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はじめに
人類が誕生して以来今日に至るまで,病人や受傷者が傍らにいれば誰でも手をさしのべて行なったであろう「癒やしのわざ」は,人間であれば当然に発露する「わざ」として伝えられてきた。ところが,この「癒やしのわざ」は,近年,急速に発展しはじめた「人間の科学」という新鋭領域に付随して脚光をあびはじめ,さらに効果的で適切な,また,より良い「癒やしのわざ」についての究明が強力に要請されるようになった。
効果的で適切な「癒やしのわざ」を生み出すためには,当然のことながら「癒やしのわざ」それ自体を浮き彫りにし,1つの客観的な現象として捉え,その現象がどのような構造や体系をもつものであるのかを追及することが急務であると考えられる。
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