特集 国際シンポジウム「家族看護学研究の動向:患者と家族のQOLの向上と看護の充実をめざして」
第III部 援助システムから見た家族看護学研究の動向
基調講演・2:地域を基盤に展開する保健婦活動と家族支援システム
平山 朝子
1
1千葉大学看護学部
pp.203-212
発行日 1994年6月15日
Published Date 1994/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900196
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本日の私の主題は,家族支援システムです。私は,大学を卒業して以来一貫して保健婦活動を追究して,現在は,千葉大看護学部で地域看護学を担当しています。今日は保健婦活動にしぼって,医療機関の外で,地域で機能する看護職のあり方を,家族支援システムという観点から考えてみたいと思います。
わが国の保健婦の活動は,行政の枠組みの中で,保健行政サービスシステムのサブシステムとして機能しています。看護専門職の技術サービスを提供しながら,サブシステムの機能を果たすものであり,看護専門職の中でも,特殊な機能をもっています。これらの特性をも考えつつ,看護職自らが家族への支援システムとしてどう機能すべきかを考え,本日の課題に迫ることは,看護学の今後の発展にとって意義深いことと思われます。
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