特集 日本看護診断研究会・第2回学術集会報告
一般演題
8.「社会的相互関係の障害」の看護診断の検討—18歳男性,人格形成不全事例を通して
八田 勘司
1
,
北島 謙吾
2
1大阪府立中宮病院附属高等看護学院
2藍野学院短期大学
pp.171-174
発行日 1993年2月28日
Published Date 1993/2/28
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900130
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はじめに
精神科領域において,日本では看護診断を用い実践に生かしている発表は少ない1,2)。今後看護実践を充実していくために,患者の状態を的確にアセスメントできる看護診断が重要である。Marga, S. C. によると3),精神疾患患者に対する看護診断としては,思考の変化,自己概念の乱れ,社会的孤立などが挙げられている。精神科疾患患者は一般に社会的孤立や社会的相互関係の障害を持っていると考えられる。
一方,Carpenito, L. J.4)によると,11の精神科的状態(表1)のうち10の状態に「社会的相互関係の障害」の看護診断が含まれている。したがって,この診断は,精神科領域において重要な位置を占めると言える。
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