特集 フェミニスト・セオリーから看護を見直す 聖路加看護大学公開講座委員会編
第3章
フェミニズムと看護:課題の再検討
Peggy L. Chinn
,
Charlene E. Wheeler
pp.431-446
発行日 1992年10月15日
Published Date 1992/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900096
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私どももアメリカおよび英国における看護の発展と日本のそれは非常に似ているということを自覚しております。小玉香津子氏は,1984年の著作『Nursing Outlook』の中で「日本の看護は太平洋戦争の終結に伴って大きな変革を経験した」と記しています。日本を「占領」したアメリカ軍をはじめ,各地域や地方の職場に配属されていた看護婦が,日本における看護の原理と実践に影響を及ぼしたのです。
これからの時間は,日本の看護の実践に組み込まれたと思われる伝統や情報をよりよく評価するために,アメリカにおける看護の発展をフェミニズムの視点から詳細にとらえたいと思います。そして,看護史を踏まえた上でのナイチンゲールの看護に与えた影響とフェミニズム的観点に立った看護の見方というものをもう少し詳しくお話ししていきたいと思います。
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