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臨時増刊特集 看護教育における教育方法 個性的学びを育むための新しいアプローチ 聖路加看護大学公開講座委員会編
文献
体験談のもつ解放力
The Emancipatory Power of the Narrative
Nancy Diekelmann
1
,
横尾 京子
2
,
助川 尚子
2
1University of Wisconsin-Madison, School of Nursing
2聖路加看護大学
pp.383-395
発行日 1991年7月31日
Published Date 1991/7/31
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900038
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体験談の力:私たちの物語と私たち自身
教えることについて私たちが語る時――それは看護の教師であることの意味を伝えるので,決して忘れることはないのだが――その内容は,何事もうまくいかなかった挫折の時や,教師として何か重要なことができ,学生との連帯感を味わった時のことを物語っている。このような語りの中では,教師としての私たちの専門性が発揮されるので,その語りは力を持った体験談となる。体験談は,看護教育における「どのようにして」ということを明らかにすることができる。
パトリシア・ベナー Patricia Benner(1984;Benner & Wrubel,1989)は,看護婦が実践を通じて語る内容には,看護実践の発展と本質が示されていることを実証している。ベナーはまた,時を経て養われ,看護実践に深く刻み込まれる実践知識についても明らかにしている。同様に,教えることについての私たちの語りの中にも,専門性やジレンマ,実践知識が示されると信じている。
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