特集 RCTのその先へ—現実世界に応える介入研究デザインの探求—Dr. Ivo Abraham特別講演を中心に
—講演1—介入が薬物でないとき—複雑な介入を伴う臨床研究の場合
Ivo Abraham
1
,
坂下 玲子
2,3
Ivo Abraham
1
1Pharmacy Practice and Science, The University of Arizona
2兵庫県立大学
3兵庫県立大学看護学部
1Pharmacy Practice and Science, The University of Arizona
pp.15-26
発行日 2023年2月15日
Published Date 2023/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681202064
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こんにちは。私は14年前,日本学術振興会の特別研究員として坂下玲子先生にお招きいただき,兵庫で多くの時間を過ごしました。坂下先生は,私がPennsylvania大学で教壇に立っていた2005年頃にvisiting researcherとして学びに来られて,それ以来,長いお付き付き合いの中でたくさんのことを共有してきました。
本日は,2つの講演を行います。講演1では,複雑な介入について取り上げます。私はこれまで,ほとんどの時間を看護学部ではなく薬学部で過ごし,研究を行ってきました。薬学における介入は比較的シンプルで,投薬や点滴など介入の定義が明確であり,どういうことを行うかがわかります。しかし現実において,私たちは看護の現場で多岐にわたる多くの複雑な介入を行っています。あえていえば,看護におけるほとんどの介入は複雑な介入です。
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