特別記事
急性期看護における日常生活ケアの理論構築に向けた取り組み
髙橋 智子
1
1東京医療保健大学東が丘看護学部
pp.508-515
発行日 2020年10月15日
Published Date 2020/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201819
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はじめに
私は博士論文において,急性期看護における日常生活ケアの理論構築を目的とした研究に取り組んだ。しかしながら,最初から理論を構築しようと研究に挑んだわけではなかった。急性期の日常生活ケアに関心をもち,その専門性や価値を示すにはどのような方法がよいかを悩み,方法論を模索する中で辿り着いたのが理論構築という方法であった。この研究に取り組むまで,私には理論を構築する方法に関しての知識がほとんどなく,理論構築に取り組むプロセスは決して平坦なものではなかった。それは出口の見えないトンネルの中を手探りで進んでいるような感じであった。本稿では,私が取り組んだ博士論文(髙橋,2018)の概要について紹介し,投稿論文には記述しきれない,研究の背景や理論構築に向けた取り組みのプロセスの中の気づきなどについて述べたいと思う。
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