特集 ウィズ・コロナ時代の看護研究—COVID-19は研究にどのような影響をもたらしているか2
米国メリーランド州の現状と米国国立衛生研究所での対応
後藤 大地
1,2
1米国国立衛生研究所
2米国国立看護研究所
1National Institutes of Health
2National Institute of Nursing Research
pp.474-480
発行日 2020年10月15日
Published Date 2020/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201814
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SARS-CoV-2を原因ウイルスとしたCOVID-19の世界的流行に対して,WHOがパンデミックを宣言してから5か月が経過している。医療資源が逼迫する中で,未知のウイルスと対峙し感染へのリスクに晒されながらも,患者へ安心・安全な医療を提供しようとする医療従事者の労働環境は,時に想像を絶するものであり,感謝の意は言葉に尽くせない。
ここまで,この感染症が世界に及ぼした影響は計り知れず,われわれ研究者たちにとってもそれは例外ではない。その影響の大きさや種類は,居住する国・地域・研究機関の種類,ひいては研究テーマや手法によっても大きく異なる。本稿では,米国国立衛生研究所/米国国立看護研究所(NIH/NINR)で博士研究員として研究に従事する筆者の立場で,周辺の状況や自身が受けた影響,今後求められうる変化などについて述べたい。
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