特集 アジアの大学を知る 日本の看護研究力を高める
各大学の視察報告2
シンガポール国立大学National University of Singapore
武村 雪絵
1
,
玉井 奈緒
2
,
山本 則子
3,4
1東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻看護管理学/看護体系・機能学分野
2東京大学大学院医学系研究科社会連携講座スキンケアサイエンス
3東京大学大学院医学系研究科附属グローバルナーシングリサーチセンター
4東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻高齢者在宅長期ケア看護学/緩和ケア看護学分野
pp.634-640
発行日 2018年12月15日
Published Date 2018/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201578
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【Key Point】
・看護学科は医学部の中に位置する(2005年設立)。
・看護学科の組織は,Practice track, Education track,Tenure track,Research trackに明確に分かれており,教育と研究の専門性が確保されている。
・看護学科設立当初は海外の研究者を積極的に採用し,教員の7〜8割を占めたが,13年経過した現在は自国の研究者が7〜8割を占めるようになった。
・2016年にSalUtogenic Nursing Research(SUN Research)という研究プログラムを立ち上げ,研究者は全員所属している。
・教員の評価は単なる論文数ではなく,citationとH-Indexという引用数と論文数でつくられる計算式による。
・研究の質はImpact Factor(IF)で評価され,医学部は原則5以上としているが,看護学科は現時点では2以上で認められている。
・医学科との共同研究,国際共同研究,ランダム化比較試験(RCT),準実験研究,システマティックレビューなどを推奨し,IF5以上の雑誌に掲載された論文の比率が徐々に増えてきている。
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