特集 遠隔看護とイノベーション─在宅医療の新展開
扉
川口 孝泰
1
1筑波大学医学医療系
pp.103
発行日 2015年4月15日
Published Date 2015/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201071
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看護における情報技術の活用は,1990年代以降に急速に進化し,21世紀に向けた臨床応用の方法や,そのための法整備が行なわれてきた。インターネットを活用したケア技術の開発など,国家的な健康施策として取り組みが続いている。これらの動向に関しては,2001年に本誌34巻4号焦点にて,「新しい看護のパラダイムを拓く遠隔看護─その意義と世界の動向」で,日本型遠隔看護のあり方についての未来像について詳細な報告を行なった。
その後,日本においては,2010年5月に内閣府より「2020年までに,高齢者などすべての国民が,情報通信技術を活用した在宅医療・介護や見守りを受けることを可能にする」という提言を受け,IT総合基本法など,法的な整備が進められると同時に,今日に至るまで世界最先端のIT国家となるべく,「医療」「食」「生活」「中小企業金融」「知」「就労・労働」「行政サービス」の7分野に関して,重点的な取り組みが進められている。これによって,現在では米国や英国に劣らないほどの情報技術の進歩を遂げており,国際的にも最先端の情報活用社会に向けた急速な進化を遂げている。
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