Research Critique
「看護婦の仕事への満足度に関する研究」についての研究的観点からの批評(Research Critique)
稲岡 文昭
1
1日本赤十字看護大学
pp.312-315
発行日 1987年4月15日
Published Date 1987/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200929
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はじめに
「看護婦の仕事への満足度に関する研究」は,本論の謝辞で明らかにされているように,尾崎フサ子氏の米国ミネソタ大学大学院看護学部の修士論文である。研究した結果を研究論文として世間に公表し,批評を仰ぐのは,研究者として当然なことであるが,日本の看護界では未だ数少ない現象であることを考える時,尾崎氏の『看護研究』への今回の寄稿は,彼女の研究に対するなみなみならぬ情熱と意欲の反映と思われる。彼女のこのような姿勢に対して大いに敬意を表すものである。
日本では,看護婦のケア意欲や精神的健康に関する研究は,やっとその緒が開かれたばかりであり,これらの研究と密接に関連する「看護婦の仕事への満足度に関する研究」は,系統的にはほとんど行なわれていない。尾崎氏の論文は,これらの研究者ばかりでなく,臨床に働く看護婦や看護管理者に,極めて貴重な情報を提供するものである。この点から言っても,尾崎氏の寄稿は高く評価されるものである。
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