私の経験
批評
大坪 佑二
pp.40-41
発行日 1953年4月1日
Published Date 1953/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611200325
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早産児の保育には保温,感染防禦,栄養の3つのことが完全に行われなげればならないが,この点より本例を見ると,ほゞ完全に近いほど,不便な土地で,しかも自宅で行われたことは,その指導に対して努力と工夫と愛情とは賞讃に価する。
保温は「幸に夏であつてこれが冬であつたならできなかつたであろう」といわれているとおり夏期という好条件であつたこともさりながら,その上に湯タンポその他いろいろ努力されたので,よかつたと思う。できたら温度保持に手の感覚だけによらず,寒暖計を用いたら。ちよつとしたことだがかんによらない,科学的な考え方をかような人達に植えつけることができたであろうと考える。
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