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焦点 続・Instrument Developmentの研究
解説
ソーシャルサポートを測定する測定用具の開発過程
The process of Instrument Development for a Tool to Measure Social Support
Jane S. Norbeck
1
,
野島 佐由美
2
1California大学看護学部(Department of Mental Health and Community Nursing)
2高知女子大学家政学部看護学科
pp.185-194
発行日 1984年7月15日
Published Date 1984/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200794
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ソーシャルサポートの多くの研究は,1980年代初期に,研究に使用した測定方法が標準化されたものではないという理由で批判された。信頼性や妥当性が確立されていない測定用具を用いていただけでなく,各々の研究が独自の測定用具を作製し使用したために,相互のデータを比較することができなかった。すなわち,ソーシャルサポートという共通の概念に基づいて研究していても,この概念の操作化の段階で,現実には多くの異なった構成概念が測定される状況となった。
その当時,2人の研究仲間と著者とが,臨床の場で,患者集団を対象として,ソーシャルサポートを研究することに興味をもった。それで,ソーシャルサポートを測定する測定用具をこの著者が作製した(Norbeckソーシャルサポート質問紙,以下NSSQと記す)。しかし,この測定用具の信頼性や妥当性は検証されていなかった。同僚のAda Lindsey博士とVerginia Currieri博士の援助を得て,NSSQの計量心理的特性を評価する一連の研究が行なわれた。この研究結果を,雑誌Nursing Researchに,2つの論文として詳しく報告した(Norbeck, Lindsey & Carrieri, 1981;1983)。
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