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V=ヘンダーソンの講演に思う
楢原 順子
1
1日本看護協会看護研修学校
pp.156-157
発行日 1983年4月15日
Published Date 1983/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200752
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昨年の11月4日,東京・九段会館ホールにおいて,ミス=チョコレートの愛称で世界中の看護婦から敬愛されている大先輩,ヴァージニア=ヘンダーソンの特別講演会が開催された。これは日本看護協会設立35周年,同出版会10周年を記念して招聘されたもので,女史の初来日となったわけである。会場では,日本の看護に絶大な影響を与えた女史に,大勢の熱いまなざしが注がれる中,赤紫のカトレアを胸に,黒のスーツで登場されたミス=ヘンダーソンの姿は,とても85歳とは思えない若々しさで,そのいたずらっぽいしぐさや笑顔に,思わず"かわいい"という声があちこちからもれていた。
講演内容は,「看護研究――その発展の経過と現状――」という演題で,19世紀のフローレンス=ナイチンゲールによるクリミヤ病院での看護の効果の統計的実証から始まり,その後,1900〜1930年の看護業務の研究,1930〜1960年の看護教育に関する研究,1960〜1980年の臨床研究と,その時代の社会性を反映しながら,研究の動向をわかりやすく述べられた。
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