英語論文へのアプローチ
表題を読もう!抄録を読もう!
内海 滉
1,2
1千葉大学看護学部附属看護実践研究指導センター
2千葉大学教育学部特別教科(看護)教員養成課程
pp.159-164
発行日 1983年4月15日
Published Date 1983/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200753
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漫然と雑誌を眺めていると,まず目にはいってくるのは表題である。表題のところだけは大きな活字が使われていて読みやすい。たいていはページの頭のところについている。長いのもあり,短かいのもあり,たった1行のがあるかと思うと,数行にわたって並んでいるものもある。副題をつけたり,文の一部を大きな活字にしたり,ゴチックにしたり,イタリックにしたりして並んでいる。これは雑誌社の人たちがいろいろと工夫をすることによるものである。なるべく読者の目にふれるように,読者が読みたくなるように,工夫されている。こんなにも読みやすいものはない。書く側でも,ある程度,著者の意向にこたえて多少オーバーに,わかりやすく,魅力的にアレンジされているのが表題である。
表題を読もう。楽しいではないか。ある時は,まるで難問題が解決したような表題がついている。ある時は,何十冊の本になっても書ききれないような大問題の表題がいとも簡単についている。表題は,自分の知識を整理してくれる忠告者のような役割も果たす。表題は,自分がこれからやる研究のテーマを与えてくれる。表題はリズム感がある。表題は呼んでいる。
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