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海外論文
看護ケアの患者指標—研究手法の開発
Development of Research Tool: Patient Indicators of Nursing Care
Sophie J. Magesky
1
,
Mary H. Brester
2
,
Karen T. Nishio
3
,
内山 恭子
4
1聖ジョセフ病院
2コロライド州保健省
3カリフォルニア州立大学看護学
4東京大学医学部保健管理学教室
pp.302-312
発行日 1979年10月15日
Published Date 1979/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200597
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看護の質を測定するための手法toolとなる患者指標Patient indicatorを作成した。本研究においては看護の質を,看護が原因で生ずる合併症を予防することと定義する。合併症は生理学的指標により観察可能であり,その指標にもとづいて観察した結果,患者に対して行った看護にマイナスの結果が認められるときに初めて看護の責任で生じた合併症といえるのである。マイナスの結果とは,入院時に指標にもとづいて観察し認められた合併症が入院後7日経過たても,なお元の状態のままであったり,入院時認められなかったものがこの期間に現われてきたものをいう。PINC(Patient Indicator of Nursing Care)は24項目のリストから成っている。このリストは,まず,入院後48時間以内に,第2回目は入院後5〜7日目にチェックし,記入する。PINCの評点についての基本的な考え方は合併症の有無について4つの重要な状態が存在し,それぞれが看護の質の値をあらわすというものである。PINCに対して4医療施設から抽出した124人の対象患者をもとにして折半法注1)により信頼性を計算した。Spear-man Brown信頼性係数注2)は0.871であった。また,総得点に対する各項目の相関を求め項目分析を行った。評価者間の一致度については相関係数は0.797であった。
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