Japanese
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連載 医療システムの質・効率・公正――医療経済学の新たな展開・Vol.3
NDBを用いた地域医療の質指標の開発
Development of quality indicators of community healthcare system
愼 重虎
1
Jung-ho SHIN
1
1京都大学大学院医学研究科医療経済学分野
キーワード:
地域医療
,
医療の質指標(QI)
,
レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)
,
急性心筋梗塞(AMI)
,
脳梗塞
Keyword:
地域医療
,
医療の質指標(QI)
,
レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)
,
急性心筋梗塞(AMI)
,
脳梗塞
pp.1151-1154
発行日 2023年6月24日
Published Date 2023/6/24
DOI https://doi.org/10.32118/ayu285131151
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Summary
限られた資源を効率的に活用し,どこでも適切な医療が提供されるシステムを構築するためには,全国の実態を可視化し,評価していく必要がある.可視化の方法として,医療報酬明細書(レセプト)の全国悉皆データである厚生労働省のレセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)を活用した質指標(QI)の算出が考えられる.当分野は,2020年,NDBより抽出したレセプトデータの提供を受け,急性心筋梗塞(AMI)と脳梗塞に対する「地域医療システムの質指標」を開発,二次医療圏単位で算出しており,2022年は疾患同定アルゴリズムの改良,縮小推定値(shrinkage estimate)の導入など,指標の改善を行っている.算出した2014~2020年度の「地域医療システムの質指標」より,二次医療圏単位の指標値は上昇傾向にあるが,まだ地域による差が存在することが示され,今後,その要因についてのさらなる分析の必要があると考えられる.
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