焦点 科学的な記録への挑戦
Conference・素材
事例から見た"記録"の違い—5人が同時に観察した看護場面の記録を比較する
阿部 公子
1
,
千葉 栄子
1
,
林 岐代美
1
,
神谷 由美子
1
,
武市 松子
1
1日本赤十字社幹部看護婦研修所
pp.11-41
発行日 1979年1月15日
Published Date 1979/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200571
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I.はじめに
看護記録は看護活動に欠かせないものである。その記録をふり返ってみると,現実にはある看護婦が"著変無し"と書いたその同時刻に,別の看護婦は同じ患者の状態を"著変無し"とは見ない場合があったり,患者の事実と看護婦の解釈がしばしば混同していたりすることがある。
また,記録の必要はわかるが,忙しいので思うように書けないとよく耳にする。その時どきの看護婦の主観や能力により記録にバラツキが生じることは,当然起こり得ることであろうが,記録は読み手が事実を正確に理解して,はじめてその目的を達するものである。
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