焦点 安静—その科学的根拠を探る
Conference・素材
安静度が決められた患者に生活行動援助を判断する際,根拠とした情報の分類
池田 美佐子
1
,
室田 結子
1
,
根岸 和代
1
,
山本 厚子
1
,
横山 千津子
1
1日本赤十字社幹部看護婦研修所
pp.204-226
発行日 1978年7月15日
Published Date 1978/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200557
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I.はじめに
日常,看護活動を行っていて「安静度」という言葉が広く用いられている。看護者側からみて「安静度」の言葉の中には,「心身共に安静に保つ」という面と,「生活行動範囲をどの程度まで拡大していくか」という生活行動援助の面からとらえることができる。
この安静度は,多くの場合医師が定める。しかし,安静度の患者の適用は看護婦が行うのであるから,患者とのコミュニケーションをよくし,協力を得て実行し,できるだけ早く安静度の段階が進み,ついに安静状態から解放するように患者の心身を積極的に,注意深く安全に援助することが必要である。そのためには患者個々の要求,背景をよく把握し,適確な援助の判断を行う必要がある。そこで私達は,生活行動の規制された安静度の枠の中で,看護婦が患者の情報をどのようにとらえ,生活行動援助を判断しているかを知り,今後の看護活動に役立てたいと思い研究に取り組んだ。
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