JIM Report
患者に病状理解能力がない際,どのように治療方針を決めてゆくか?
會川 周作
1
,
鄭 真徳
2
,
山本 亮
2
1佐久総合病院
2佐久総合病院 総合診療科
pp.968-970
発行日 2007年11月15日
Published Date 2007/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101283
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声帯外転麻痺とは
声帯の正中位固定,すなわち声門の閉鎖を生じ,Gerhardt症候群とも呼ばれる.後輪状披裂筋の選択的神経原性萎縮を病理学上認めるが,その成因については未解明である.臨床症状として吸気性喘鳴がある(自覚症状に乏しい).脊髄小脳変性症における合併頻度は約80%.出現時期は発症後2~12年(平均5.8年).排尿障害を認めることが多い.確定診断は喉頭ファイバースコープによる視診,治療法は実際的な唯一のものとして気管切開術がある.予後は気管切開術をしない場合,声帯外転麻痺の診断後3年以内(平均1.1年)に死亡している1).
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