研究
入院児の看護における看護婦と母親の役割(2)—看護婦および母親の看護活動の現実と現実認知・期待認知
村田 恵子
1
,
波多野 梗子
2
1東海大学医療技術短期大学
2日本女子体育大学
pp.343-357
発行日 1977年7月15日
Published Date 1977/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200526
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I.はじめに
子どもの精神衛生を守る立場から,入院児に対する母親の役割が重視され,特に最近では,母親参加の看護――子どもにとって不可欠な存在としての母親の看護への参加の意味を積極的に認めた看護のあり方――が奨励されている1)2)。
子どもにとって母親は,家庭でもっともプリミティブな看護を行い,あらゆるニードを満たしてくれる絶対的な存在である。また,疾病により入院をよぎなくされるような心身の苦痛を伴う状況下では,子どもはいっそう母親を必要とするといわれている3)。それゆえ,なんらかの理由で病院に入院した場合,母親が看護婦とともに子どもの看護に参加するのは,極めて自然であり,また当然のことと考えられよう。
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