調査報告
岐阜県内市町村における福祉保健婦の役割に関する現状と課題—関係者の期待と現実
三徳 和子
1
,
望月 朝味
2
,
高橋 智恵美
3
,
井戸 眞佐美
4
,
吉田 久代
5
,
川井 裕子
,
河合 妙子
1
,
古木 薫
6
,
窪田 千年
7
1岐阜県伊奈波保健所
2岐阜県恵那保健所
3岐阜県糸貫町役場
4岐阜県萩原町役場
5岐阜市中保健センター
6岐阜県御嵩町保健センター
7岐阜県精神保健福祉センター
pp.742-746
発行日 1999年9月10日
Published Date 1999/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902953
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要約
岐阜県内で高齢者分野に保健婦を配置している市町村について,福祉保健婦本人,保健婦長および福祉担当課長を対象とし,福祉保健婦の①年齢と保健婦としての経験年数,②福祉保健婦としての方法論,③業務内容について調査した。
対象と方法は市町村に勤務する保健婦で,平成9年1月現在,高齢者福祉部門の保健婦23人,福祉担当課長15人,および保健婦長15人を対象とし,福祉保健婦1人を除いて回答が得られた。調査万法は無記名による郵送法によった。
ここでいう福祉保健婦とは事業母体がどこであろうと福祉分野において保健婦業務を行う保健婦をいう。
結果は,①比較的経験年数の長い保健婦が福祉分野に配置されていることがわかった。②一般に,保健婦長は集団に対する公衆衛生的アプローチを,担当課長は個別のアプローチを期待する傾向にあった。③現実の福祉保健婦の活動は個別のアプローチに偏る傾向がみられた。④対象者の把握,健康増進活動の企画,および問題の社会化については期待を大きく上回っていた。
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