焦点 患者の環境の安全と看護に関する研究
臨床看護研究・8
患者の環境の安全に関するわが国の研究
中西 睦子
1
,
雨宮 悦子
1
1神奈川県立衛生短期大学
pp.1-11
発行日 1976年1月15日
Published Date 1976/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200445
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患者をとりまく環境の安全を保つことは看護の一つの機能にはちがいないが,それは必ずしも特定の看護行為に限定されず,むしろ,われわれのあらゆる行動と密接にかかわってくる。したがつて,このテーマの中に具体的に何を含めていくかは,環境をどのように規定するか,また安全をどのように考えるかによって異なってくる。
ここではまず,患者の安全という時に念頭に浮かぶ看護の技術の問題は除いていくことにした。そして,これまでの看護の技術による直接の解決または達成の対象となりにくい諸々の環境条件をとり上げることにした。技術における安全の問題は,すでに優れた検討がなされているように,それ自体一つの大きなテーマとなりうるだけでなく,原因と結果の因果関係が比較的明瞭にされやすいということから問題をみつめる視点も若干異なると考えるからである。
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