研究
出身課程別にみた臨床看護内容の水準に関する研究
小野寺 杜紀
1
,
藤尾 ミツ子
1
,
竹田 由美子
1
,
島内 節
2
,
波多野 梗子
3
1神奈川県立衛生短期大学
2立教大学
3日本女子体育大学
pp.332-339
発行日 1974年7月15日
Published Date 1974/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200402
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調査目的
現行の看護婦教育は多岐にわたっているが,それぞれの教育課程の目標は,強調するところが若干異なってはいても,"患者を身体的,精神的,社会的な側面の総合された人格として理解し,多様な背景を持った人々に対し総合保健医療の体系の中で包括的な看護が行なえるような"看護婦を育成するという点で一致していると言えよう。教育を担当する者としては,そのような教育目標のもとで教育し,卒業した学生が十分それらの意図に沿った看護婦として,臨床看護場面において看護を行なっているかどうかについて知る必要があろう。そして,それが不十分だということであれば,教育内容・方法を改めていくことが試みられなければならない。
波多野らの先の論文「進学課程の教育目標と教育方法の問題点」によると1),2年課程68校に対して行なった,教育目標がどの程度達成されていると思うかの調査結果では,3年課程卒業生に比べ,2年課程卒業生のほうが部分的に劣っていると答えた施設が81%を占めていた。そこでここでは,今後の2年課程の教育内容,教育方法の改善に資することをねらいとして,3年課程と2年課程の卒業生の看護水準が臨床場面において本当に異なるのかどうか,もし異なるとしたらどこで差がみられるかを検討することを目的として,調査研究を実施した。
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