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特集 実践科学としての看護学のための理論
第I部 一般理論
カンファレンス"科学の本質と看護"
—パネルディスカッション—純粋科学と応用科学の位置
Panel Discussion: The Position of the Pure and Applied Scientist
Helen M. Simon
1,2
,
高橋 直子
3
1コロンビア大学教育学部看護サービス
2看護教育調査研究所
3立教大学大学院・医療社会学
pp.238-245
発行日 1970年7月15日
Published Date 1970/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200188
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われわれの同僚であるBetty Jo Hadleyが,あなたがたに話したような役割理論の検証・精巧化,あるいは,拡張に関する問題は,私の気に入りの知的なデザートの一つである。それゆえ,私はこの会議へ参加するようにとの招待を受けとったとき,私の思考がほとんど自動的に,W. I. Thomasの刺激的な論議や観察――それはGrossと彼の同僚が"役割分析の探究1,2)"の中で行なったことであるが――の線にそった"状況の規定"に向かったことは驚くべきことではない。同様に今朝,われわれが直面しているこの特殊な問題について話すように頼まれたとき,私は,私が演ずる役割とこの討論会に私が占める特別な位置に関心をもった。この定義的な問題の最も簡単な解決法は,"耳で聞いただけで状況を演ずる"ことのように思われる。
さて,純粋科学と応用科学の位置について論ずることによって,私は,自然科学と行動科学における研究調査者についての公平な観察をなす資格を与えられた,一人の"中間人middle woman"の役割を演ずることになると思われる。"境界人marginal man"に関するStonequistの観察は看護社会学者の位置を説明するのに適宜用いられているが,この合成的な地位composite statusは,さまざまな科学的学問に従事する人々の立場を説明するのにあまり適切でないと考えられている3)。
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