研究者とともに
「婚前教育に関する一考察」をめぐる検討
杉原 正造
1
,
五十嵐 トキ
2
,
高崎 絹子
3
,
池上 千春
4
,
恵美須 文枝
5
,
前原 澄子
6
1川崎市中央保健所
2東京都麹町保健所看護係
3日本ビクター大和工場診療所
4日立戸塚病院産科
5東京大学医学部付属病院産科
6東芝中央病院
pp.127-152
発行日 1970年4月15日
Published Date 1970/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200175
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司会者のことば
近代における母性の概念の拡大に伴って,母性保健推進に従事するものの役割も増大してきた。健全な母性を期待するには,思春期またはそれ以前からの正しい母性づくりが必要である。小児期・思春期・成熟期の各期を通じて,各年代相応の母性づくりのための教育は母性保健の分野において重要な役割となっている。これらが婚前教育といわれ,最近とくにクローズアップされてきた働きかけである。婚前教育の歴史はまだ浅く,したがってその定義もいまだ明らかでなく,カリキュラムも目下検討を重ねられている段階である。このような時期において取り上げた本研究のテーマは,まさにタイムリーな取り上げ方であるといえよう。
婚前教育のよりよい方法を確立していくには,対象者の意識調査,知識程度や,教育の内容・方法の検討,教育効果の評価などの研究を積み重ねていかなければならないことはいうまでもない。
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