特別寄稿
実験病棟—より総合的な患者ケアを求めて
エスター=ルシル=ブラウン
1
,
小玉 香津子
2
EstherLueille Brown
1
1Russel Sage財団
2元:東大医学部衛生看護学科
pp.376-382
発行日 1968年10月25日
Published Date 1968/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200082
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看護婦が,技術的なものよりも患者の総合的なケアに関心を寄せているのであれば,そうしたケアは"どのような"要素から構成されているのか,また,"いかなる"方法で与えることができるものなのか,をはっきりとさせるための研究の場がぜひとも必要である。重要な諸問題を,病院をあげての規模で追究していくには,いわゆる大病院は忙しすぎ,かつ,複雑すぎるし,小病院は病院を代表するという点で不足である。今必要なもの,それは,看護婦と,できれば治療スタッフの全員が,どうしたら患者ケアを質的に向上させ,また,その幅を広げられるかを探究していくための場所,すなわち,病棟などの看護単位である。
最近になって,合衆国では一般にパイロット-ユニットと呼ばれる実験病棟が2・3の病院に設けられた。そして,これらの初期の成果が励みとなって,もっと数がふえそうな様子である。
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