増刊号特集 2.研究者が育つ過程─海外にはばたく研究者になるために
指導教員として研究者が育つ道をどのように創っていくか
数間 恵子
1
1前東京大学大学院医学系研究科成人看護学分野
キーワード:
研究者
,
研究指導者
,
研究能力
,
大学院教育
,
博士後期課程
Keyword:
研究者
,
研究指導者
,
研究能力
,
大学院教育
,
博士後期課程
pp.395-400
発行日 2014年7月15日
Published Date 2014/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100941
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
どのような学問領域でも,研究推進がその領域の発展を支える基盤になる。このことは看護学についても同様であることは論をまたない。研究推進にはそれを実際に担う研究者が必要で,従来の諸科学の分野に比して後発の看護学にとって,研究者の育成および数の増加は重要な課題といえる。このことは,看護学がわが国よりも先に発展した米国の例を引くまでもないだろう。
近年,わが国の看護系大学院における博士課程の設置数は急増し,その課題に応える体制は整備されつつあるように見受けられる。次の課題は,看護学の発展を支える優れた研究能力を備えた研究者の育成は,どうあればより一層充実させることができるかであろうと考えられる。
筆者は大学院教員として2011年度まで在職し,多数の博士課程学生の教育に携わった。本稿では,その経験に基づいて,研究者育成をめざした具体的な指導体制やその中で配慮したことなどを紹介し,わが国の看護学研究者育成の一層の発展に資するものとしたい。
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.