増刊号特集 1.博士論文を書くということ─あのときの問いといまの問い
博士論文執筆に取り組む過程で得たソーシャル・サポートと人生を豊かにする姿勢
福井 里美
1
1首都大学東京人間健康科学研究科
pp.330-333
発行日 2014年7月15日
Published Date 2014/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100927
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博士論文のテーマの背景となったもの
冒頭の博士論文の研究1・2は修士論文から引き継ぐ内容である。修士論文および博士論文の種となった「あのときの問い」の原点は,病棟看護師時代に出会った患者・家族,その病室の様子や直接的なかかわりから感じたことであった。
夕方や土日になると,家族や友人が集まる賑やかな病室と,静かで寂しく見える病室があった。病気による後遺障害で日常生活に介助や支援が必要な状況では,退院に際して一定以上のサポートが必要である。看護学生時代にも,家族や友人,医療職者など周囲の人々から得られるサポートをソーシャル・サポートと呼び,闘病生活への適応QOLに重要な要素であると学んだことが思い出された。
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