焦点 Good Nurse研究にみる 東アジア国際共同研究の意義・方法論・成果
Good Nurse研究を振り返る─日本チームから
田中 真木
1
1長野県看護大学基礎看護学講座
pp.690-693
発行日 2011年12月15日
Published Date 2011/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100600
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はじめに
2003(平成15)年10月,長野県看護大学で開催された異文化看護学国際研究集会「新しい風:アジア・太平洋地域の看護学国際協力」で,本研究プロジェクトは産声をあげた。当時,私は同大学の修士前期課程の大学院生であった。臨床の現場から研究の分野へ足を踏み入れたばかりで,国際学会という場も未経験であり,英語は簡単な英会話程度の能力しかなく,目の前で繰り広げられる学会の様子は鮮烈であった。そのなかで,本研究に日本チームの一員としてかかわることができたことは,一生の運を使い果たしたかと思うほど貴重な経験であった。
本研究は,私が初めて経験した共同研究であった。しかも海外の看護研究者との国際比較研究とあって,自分自身がどうかかわればよいか,どう振る舞えばよいか,そして自身のめざすべきゴールはどこかなど,当初は皆目見当がつかなかった。一度議論についてゆけなければ,容赦なく研究チームから外されてしまうと思い,厳しい状況のなか,何とか必死に喰らいつこうともがいた4年間であった。駆け出しの一研究者であった私をチームに招いてくれた本焦点の企画者・小西恵美子氏,ならびに研究チームメンバーに深く感謝する。
本稿では,当時大学院生として研究に参加した自身の学びを踏まえて,所感を述べたい。
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