焦点 慢性の病いにおける他者への「言いづらさ」─ライフストーリーインタビューは何を描き出すか
扉
黒江 ゆり子
1
1岐阜県立看護大学大学院看護学研究科
pp.226
発行日 2011年6月15日
Published Date 2011/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100518
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今回の焦点企画は,慢性の病い(クロニックイルネス;chronic illness)とともに生活を営んでいる人々において,その病いの他者への「言いづらさ」がどのようにあるのかを探究し,看護のあり方を考えようとするものである。
内容は3部で構成されており,第1部では,慢性の病いにおける他者への「言いづらさ」が看護学的にどのように捉えられてきたのか,および慢性の病いにおける他者への「言いづらさ」を目に見えるかたちにするために,ライフストーリーインタビューはどのような可能性をもっているかについて議論してみようと思う。第2部では,慢性の病いをもつ人々へのライフストーリインタビューから描き出されたそれぞれのライフストーリーを紹介し,他者への「言いづらさ」がどのように現われているかを検討する。そして第3部は,7つのライフストーリーに包摂されている慢性の病いにおける他者への「言いづらさ」についての解釈を示す。
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