焦点 translational researchとしての小児の疼痛緩和方法の開発
研究成果を実践に根付かせるためのCNSを活用した臨床─研究連携システムの構築
内 正子
1,2
,
三宅 玉恵
1,3
,
三宅 一代
4
,
太田 千寿
4
,
永瀬 由紀子
5
,
片田 範子
4
1兵庫県立大学大学院看護学研究科博士後期課程
2神戸市看護大学
3埼玉県立大学保健医療福祉学部看護学科
4兵庫県立大学看護学部
5前兵庫県立大学看護学部
キーワード:
臨床-研究連携システム
,
translational research
,
CNS
Keyword:
臨床-研究連携システム
,
translational research
,
CNS
pp.459-469
発行日 2009年10月15日
Published Date 2009/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100396
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
はじめに
看護領域において,研究成果としてのエビデンスに基づく看護ケアの方法が提示されはじめているが,それを臨床へ導入し定着させるまでにはまだ至っていない。研究機関がエビデンスとして開発した成果は,その状態のままでは臨床に活用することが困難であることが考えられる。
そこで,translational researchの手法を看護に適用することを視野に入れ,筆者らが開発した,小児の痛み緩和ケアツールを実践に根付かせるために,臨床の専門看護師(以下,CNS)をファシリテーターとして位置づけ,小児の痛み緩和ケアツールの臨床への導入とその効果の検証,またそのなかでのCNSの役割と技術の明確化,ならびにこうした一連のプロセスにおける臨床-研究間の連携システムの構築をめざす研究を実施した。本稿では,この研究の一環である小児への痛み緩和ケアツールの導入にあたって行なわれた臨床と研究機関の連携のプロセスを振り返りつつ,明らかになった臨床-研究連携システムの実際について報告する。
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.