特集 令和のお父さんのリアル 男性目線で考える父親支援
【令和の男性育児支援】
語り合う父親たち—「令和のNEOパパ会」から見えたもの
清田 隆之
1
1桃山商事
pp.360-364
発行日 2024年8月25日
Published Date 2024/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665202319
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時代の変化に戸惑いながら
2024年3月,私は港区立男女平等参画センターにて,「おしゃべりから始める令和のNEOパパ会—頑張っている俺たち,それでも足りない俺たち」と題した全3回の連続講座を担当しました。これはセンターのほうからお声がけいただいて立ち上がった企画で,双子を育てる父親として,また男性性の問題をテーマとする書き手としての経験をベースに,子育て中のパパたちと一緒に悩みやモヤモヤを共有できるような場を作れないかというのが担当者さんからのオーダーでした。
私は2019年の秋,令和が始まって半年というタイミングで双子の父となりました。そしてその後,ほどなくしてコロナ禍がやってきました。一卵性の赤子たちはどの瞬間もかわいく,自分の中から泉のように湧いてくる慈しみの感情に驚かされた一方,感染リスクに神経を尖らせ,両親の手も借りられなくなり,ミルクとオムツ交換がエンドレスに続き,交互にやってくる夜泣き対応で常に寝不足……という日々は想像以上に壮絶で,心が折れかけたことも多々ありました。そんな生活の模様をつづったのが2023年6月に出版した『おしゃべりから始める私たちのジェンダー入門』(p.364)というエッセイ集で,連続講座のタイトルもこの本が下敷きになっています。
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