特別記事
男性の育休が取りやすくなります!—育休法の改正により,社会に起きる変化とは?
髙祖 常子
1
1NPO法人ファザーリング・ジャパン
pp.310-314
発行日 2022年6月25日
Published Date 2022/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665202018
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男性の育休はなぜ必要なのか?
まだまだ低い男性の育休取得率
「日本の育児休業(以下,育休)制度は世界一,優れている」1)と世界各国で活動しているNGOのユニセフが発表しているのをご存知ですか。そんな日本の育休制度ですが,男性の取得率は12.65%(2020年度)2)です。女性は毎年8割程度が取得している2)のに比べるととても大きな差があると言えるでしょう。ただし,男性の育休取得率は2019年度7.48%2)だったので,前年度から5%以上増えたことになります。政府のテコ入れもありますが,この増加率は画期的なことで,男性の育休取得を進めようという動きが加速してきたと考えていいでしょう。
そもそもなぜ男性が育休を取得する必要があるのでしょうか。企業の上司はもちろん,一般の方の中にも,「共働きでもママが育休を取るならパパが育休を取る必要がない」と思っていたり,「そもそも専業主婦家庭なら,男性が育休取得するのはおかしい」とまで考えている方は少なくありません。
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