実践報告
東京大学医学部附属病院における院内助産の取り組み
門脇 唯
1
,
前川 紫乃
1
,
関口 恵理子
1
,
本田 京子
1
,
山田 典子
1
1東京大学医学部附属病院 女性診療科・産科病棟
pp.460-464
発行日 2021年6月25日
Published Date 2021/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665201821
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諸言
厚生労働省は2008年4月「院内助産所・助産外来施設・設備整備事業」のもと,職種間の協働・チーム医療の充実を目指し,「院内助産システムガイドライン」を策定し,その普及を図ってきた。また,日本看護協会でも同年の重点事業の一つとして「院内助産システム推進3カ年計画」をあげ,安心・安全な出産環境を実現することを目指した。このような取り組みから助産外来,院内助産実施施設は増加傾向にあったが,一方では運営継続が難しい状況にある施設や休止した施設も見られた。
東京大学医学部附属病院(以下,当院)においても2013年より計画を進め,2014年より院内助産を開始した。しかし,総合周産期母子医療センターであるため,ハイリスク妊産婦が多く,妊婦が院内助産を望んでいても,当院の院内助産対象基準には当てはまらず,医師主体の妊娠,分娩管理になる妊産婦も多い。その中でも医師と連携を図りながら,院内助産対象として完遂した例も見られている。そこで,院内助産として妊娠・分娩管理を行ったデータを分析し,当院の現状と特徴を明らかにした。
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