特集 習慣化されたケアをエビデンスから検証する
会陰裂傷は会陰マッサージで予防できる?
竹内 翔子
1,2
1横浜市立大学 学術院医学群
2横浜市立大学 医学部看護学科母性看護学
pp.936-937
発行日 2018年12月25日
Published Date 2018/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665201146
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Research Question
妊娠中の会陰マッサージは,分娩時の会陰裂傷のリスクを減少させるのか,させないのか。
Answer
初産婦が妊娠34週以降に会陰マッサージを実施した場合,実施しなかった場合と比較して縫合が必要な会陰損傷や会陰切開のリスクが減少した。経産婦においては,会陰損傷のリスクは減少しなかったものの,会陰マッサージを実施したほうが産後3か月の時点での会陰部の痛みが少なかった。さらに1週間あたりの会陰マッサージの回数別で比較した結果,1.5回/週未満の場合のみ縫合が必要な会陰損傷や会陰切開のリスクが減少した。
このレビューの結論では,妊娠中の会陰マッサージは会陰損傷(特に会陰切開)のリスクの減少や会陰部の痛みに効果があり,女性の受け入れも良好であるため,利点や具体的な方法を妊娠中の女性に提供するべきとしている。
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