MY THERAPY in series・28
会陰裂傷の埋没縫合
矢内原 啓太郎
pp.948-949
発行日 1964年12月10日
Published Date 1964/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203179
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1)序:会陰裂傷の縫合は技術の末葉のことではあるが患者には抜糸の恐怖がなく医師にはその手数を省き且つ治癒後殆どその痕跡を認めない埋没縫合を紹介したい。
2)埋没基礎縫合:基礎になる粘膜と筋層の縫合がうまく行われてなければならない。1°の裂傷でも膣粘膜に1-2本の腸線結紮縫合が必要である。2°の筋層縫合には皮下脂肪と共に結紮するのがよい,筋層だけを結紮したのでは組織がきれてしまう。3°では敢て全麻または腰麻するまでもないが充分麻酔をきかせて筋を弛緩させ無痛にしてから直腸粘膜と筋層をクローム腸線(0—1号)で結紮縫合しその上に筋層縫合をして後皮膚埋沒縫合に移らなければならない。
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