レポート
特色あるドイツの妊産褥婦の管理—フローレンス・ナイチンゲール病院での研修から
大野 知代
1
1大和大学保健医療学部看護学科
pp.54-57
発行日 2018年1月25日
Published Date 2018/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665200930
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はじめに
ドイツのデュッセルドルフ(Düsseldorf)の北部に位置するライン川河畔のカイザースヴェルト(Kaiserswerth)という地域には,建造物をはじめ多くの人材を輩出した足跡が残されている。近代看護の創始者フローレンス・ナイチンゲールも,ルター派教会の牧師をしていたテオドール・フリートナーのもとで看護を学んだ1人である。
今回報告するのは,以下で述べるディアコニー(Diakonie:ドイツで認定された社会福祉事業団の1つ)が運営するフローレンス・ナイチンゲール病院(Florence-Nightingale-Krankenhaus:FNK)での研修である。
筆者は約7年間(2008〜2015年),ディアコニーの関連施設であるフリートナー文化・研究財団(Fliedner-Kultur-Stiftung)で研究する機会を与えられ,さらに,FNKの産科病棟においても研修を行なった。本稿では,研修施設の概要をはじめ,妊婦の保健指導(母親学級),産科病棟について若干の総括を加えて報告する。
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