連載 コクランレビューに学ぶ 助産ケアのエビデンス・1【新連載】
コクランレビューの概要と助産師が読む意義
森 臨太郎
1
1国立成育医療研究センター研究所政策科学研究部
pp.54-57
発行日 2014年1月25日
Published Date 2014/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665102689
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はじめに
妊産婦にとっても助産師にとっても産科医にとっても納得できるお産はどうしたら実現できるのか。さまざまな考え方が錯綜するなかで,「どこまでが確かにわかっていることなのか」ということを確認することで,1人ひとりのお産に適切なかたちが見えてくると考えられる。
エビデンス(科学的根拠)と聞くと,アレルギーのように拒絶する医療従事者も多い。しかしこのような拒絶反応の裏には,エビデンスがどうつくられてきたもので,どう適用するべきか,という点について誤って理解されてきたという側面がある。本稿では,英国の周産期医療分野から始まり,世界の医療全体,そして周辺の社会科学分野のあり方を大きく変え,今年設立20年を迎えるコクラン共同計画によるコクランレビューについて解説し,そのコクランレビューとの付き合い方について考える。
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