特別寄稿
「授乳・離乳の支援ガイド」について
宮下 美代子
1
1みやした助産院
pp.864-870
発行日 2007年10月25日
Published Date 2007/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665101095
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はじめに
今回,10年ぶりに改訂された「授乳・離乳の支援ガイド」(以下,支援ガイド)に,新たに「授乳」という言葉が加わったことの意義は大きい。それは,食育の観点から考えても,赤ちゃんが初めて口にするものが乳であることを示し,子どもが健やかに育つうえで欠かすことができないからである。これまで乳幼児期の授乳と離乳を進めていくなかの目標は,親子の健やかな育児支援よりも,児の体重増加,離乳食と授乳の回数やその数値が重視されてきた。それは,母と子および保健医療従者にも混乱を生じ,その結果さまざまな弊害が浮き彫りになってきた。
今回,助産師の立場から「授乳・離乳の支援ガイド」策定に関する研究会メンバーとしてその策定に携わったので,概要を報告する。支援ガイドが改訂され,保健医療関係者が授乳や離乳の場面を通して,このガイドを有効に使うことによって,大きな効果が期待される。
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