連載 バルナバクリニック発 ぶつぶつ通信・2
幸せになるために生まれる
冨田 江里子
1
1St. Barnabas Maternity Clinic
pp.450-451
発行日 2004年5月1日
Published Date 2004/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100739
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進学をあきらめマニラへ
私の前に今,苦しい人生を歩んでいる2つの命がある。私に何ができるのだろうか――。
ジーナは私の相棒ティナの三女。6人いる兄弟の中で一番学校の成績がよく,私と出会った頃は12歳ではっきりと返事ができる笑顔のかわいい子どもだった。両親とも小学校しか卒業しておらず定職は無い。主にティナがあちこちの家庭から洗濯を請負ったり,野菜を売ったりして何とか小学校を卒業させてもらった。
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