連載 今月のニュース診断
患者としての新生児・その1
斎藤 有紀子
1
1北里大学医学部医学原論研究部門法哲学・生命倫理
pp.992-993
発行日 2003年12月1日
Published Date 2003/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100619
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新生児の治療停止
重い病気で死期が迫った赤ちゃんに,積極的な治療を続けることを差し控えたり,人工呼吸器を含むすべての治療行為を中止したりする「治療停止」を,新生児医療拠点病院の85%が経験していることが,船戸正久医師(淀川キリスト教病院)らの調査で明らかになった。
船戸医師らは昨年9月~10月にかけてNICUをもつ157施設を対象に調査を実施,うち111施設の看護責任者から回答を得た。親が「治療停止」を希望した場合,誰が意思決定の主体となるのが望ましいかという問いに対しては,「(看護師や臨床心理士らを含む)医療チーム」「(病院の)倫理委員会」などの回答が寄せられたという。
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