研究・調査・報告
長崎で「卒乳・断乳を考える教室」を開催しました
中尾 優子
1
,
渡辺 鈴子
2
,
山口 貴美恵
3
,
池田 早苗
3
,
高比良 智子
4
,
達田 志津子
4
,
菅 朱美
5
,
松尾 壽子
5
1長崎大学医学部保健学科
2長崎市役所地域保健推進課
3長崎市中央保健センター
4長崎市北保健センター
5大分医科大学医学部看護学科
pp.340-343
発行日 2003年4月1日
Published Date 2003/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100508
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はじめに
助産所や家庭での出産が多かった頃,助産師は地域の人々と今よりずっと密接な関係で,出産後の育児にも深く関わっていました。母乳育児に関しても離乳時のアドバイスまで個別的な援助を自然に行なっていました。しかし,出産場所が病院に移行し,助産師も病院の中で働くようになると,病院退院後の母親と私たち助産師の距離は遠くなっていったように感じます。私たち助産師は,母乳育児支援の専門家としての役目を担っていることを考えると,母子が満足して母乳育児を終了することができるよう,もっと地域へ積極的に働きかけ,援助を行なっていきたいものです。
長崎市で働く助産師数人の間で4年前の春,「最近の離乳はどのように行なわれているのだろうか」と疑問が上がりました。そこで調査を始めることにしました。調査を進めると,離乳方法がわからず不安を抱えている母親が予想以上に多く,相談窓口を求めていることがわかりました。そこで私たちは,調査の協力が得られた長崎市保健センターのスタッフ(栄養士・小児科医師・助産師)とともに,乳離れに重きをおいた卒乳・断乳を考える教室を開催することを企画し,教室の共催を決定しました。
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