特別寄稿
双子の同窓会「さくらんぼ倶楽部」開催記
清水 将子
1
,
森 聖美
1
1埼玉協同病院
pp.334-338
発行日 2003年4月1日
Published Date 2003/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100507
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はじめに
近年,不妊治療を受ける人が増え,それとともに多胎出産が増加している。現代の育児状況をみると,核家族化,都市化が進み,孤独の中で育児に不安を抱えた母親たちが増えている。1人でさえも大変な育児,それが2人同時ともなれば,母親の抱える不安や育児に費やす労力ははるかに大きなものと思われる。
当埼玉協同病院では,年間約1000件の分娩があり,そのうち5~6件双胎の赤ちゃんが誕生している。助産師として,双子の親のサポートはもちろん十全に行なうが,不安や大変さの解消には,時に私たち医療者の支援より,同じ境遇にあるもの同士の交流が何より心強いこともある。地域にも,双子の育児サークルなどは存在しているが,出産した病院で,妊娠中からかかわっていたスタッフが行なうサークルには,より参加しやすいのではないかと考えた。そこで産後,母親たちの交流の場が健診以外にはない当院で,双子の同窓会を初の試みであるが,開催することとなった。
今回,第1回双子の同窓会の様子について紹介し,あわせて,今後の課題について検討していきたい。
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