特集 精神疾患をもつ女性の周産期ケア
「母子ユニット」による精神的治療
木内 千暁
1
1木内女性クリニック
pp.120-125
発行日 2003年2月1日
Published Date 2003/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100464
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はじめに
女性の社会進出による地位向上・結婚年齢の高齢化・家族形態の変化から,現代において,産後の精神障害は増加傾向にある。分娩直後に10%前後見られるマタニティーブルーズの中の,さらに10数%の女性が産褥うつ病に移行していくといわれており,その状態は産婦人科スタッフが一番把握しやすい位置にいるといえる。
本稿では,産婦人科医の立場から産褥精神障害の治療に携わり,「母子ユニット」で入院治療を行なう「母子同室治療」を実践してきた筆者の経験をもとに,この治療の方法や意義,そして治療効果について紹介したいと思う。
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